【常駐パレット】

作図・属性・スナップの3パレットはどなたも通常表示にされていると思います。
壁・3D・拘束の3ツールパレットと作業平面パレットはふつう閉じてます。
土木ではあまり使いませんし、リソース、オブジェクトは限定機能ですので
使うときだけ表示させるのがふつうです。

問題はデータパレットです。
データパレットは作図の確認のために画面に常駐させたいのですが、
常駐パレットにしては横幅が広いので困ります。
また対称図形によって表示エリアが大きくなったり変化する点も問題です。
現在は製図台の上に載せた電卓のごとく、
作図の度に邪魔にならないところにしょっちゅう移動させています。
表示・非表示の(コマンド+i)もしょっちゅう使ってます。
結局データパレットがじゃまにならないくらい広いディスプレイにするのが最良の解決策かもしれません。

【データパレット】

土木にCADを使う場合は、原点(基準点)と図形情報が重要になります。
図形情報(xy座標や面積)を表すデータパレットは常時表示しておきます。

ほとんど使うことはないでしょうが、データパレットでは背後にレコードシートがあります。
これは図形に名前や特性(データベースのデータ)を持たせるための機能です。

データベース機能はともかくとして、図形に名前を付けることはときどきあります。
花子さんとか一郎さんとか命名するわけです。
AREA(N='花子用地')やVOLUME(N='一郎堰堤')のように、
ワークシートの関数でつかいます。

データパレット自体で図形の変形や移動が可能です。
VectorWorksでは各数値入力ダイアログに簡単な数式を入力できるようになっています。
これにともないデータパレットのX座標や、ΔYなどの欄にも数値入力できるようになりました。
つまり移動や変形はほとんどこのデータパレット内で作業できるようになっているのです。
これは特に円弧などの編集で便利です。

データパレットでは選択図形のいろいろなデータを表示しています。
直線の長さは極座標表示(ターゲットのようなボタン)に切り替えることでわかります。
敷地面積や土工断面数量などの図形の面積は下に表示されます。

この面積計算の精度は、例えばExcelによる数値計算と比較してみると、
ほぼ最終桁まで一致するようです。
計算書が打ち出されるわけではないので成果品には無理ですが検算用してなら使えます。
計算方法としては、おそらく面積計算プログラムとおなじような
座標値による台形算出法だとおもいます。
ただし、円弧やベジエなどの曲線図形の面積の検算はやったことがありません。

そのまえにベジエ曲線など不定形な曲線の面積とはなんぞやという根本的問題もあります。
土木分野で使うことはありませんが、
CAD内部の計算方法がどうなっているかには興味のあるところです。
ちなみに3D立体図形の体積については、Excelのオベリスク計算と一致しました。
もちろんこれとても計算書は出力されませんが。

【リソースパレット】

ほかのファイルからシンボル図形やワークシートなどを引用してくる場合に用います。
このコピー操作はそのままOS(編集メニュー)のコピペでもかまいません。
どちらも違いがないようです。

またワークシートやデータベースなどを新設する場合にもこのパレットを開きます。

時としてこのパレットに新規作成ボタン類が表示されない場合があります。
このときは右上のボックスチェックのON/OFFで表示させます。
こういった細かな操作はマニュアルには載っていないようです。

【道具箱】

パレットとは道具箱のことですが、
かならずしもここにすべての道具がしまわれているわけではありません。
画面をより広く使うためにはできるだけ道具箱はしまっておきたいものですが、
現実の机も結構雑然としています。

より便利に、自分専用の道具箱をつくるという手もあります。
CADにはメニューやパレットの道具箱のカスタマイズ(入れ替えのこと)機能が備わっています。
決して敷居は高くないのですが、実際に個人単位でこれに手をつけるようなことは少ないようです。
まずはパレット表示のショートカットでしょうか。