縦 断 図
流路工事例
- 縦断図は手書きでも面倒ですが、CADでもやはりすこしほかの図面と勝手が違います。
VectorWorksでは縦横の縮尺を変えることが出来ませんので、
原寸に合わせるのは縦横どちらかとなります。自分の場合は縦寸法を原寸に合わせています。
- 従って、図面上の2D基準点はY座標は標高を表していますが、
X座標はそのままでは測点距離ではありません。
- CADを使っているとなんでも2D基準点をクリックして座標位置を確認する
癖がつきますが、ここではX座標がそのままでは測点位置を表わしていない
ということが結構面倒に思えてきます。
- また縦横の縮尺が異なるということは、断面図や構造図の図形を単純に
コピー&ペーストして使えないということにもなります。
この場合は縦横比例値で図形を変形して使います
- また延長方向の寸法表示が使えないのも問題です
- 専用CADなどでは縦断図機能と称したものがあるようなのでこういう手間はないのかもしれません
- こういう面倒があるので、一応縦断図は作るものの、設計作業はおもに側面図を活用している状況です
河川災害
- 河川工事では縦断設計が主体となりますので、設計もふまえた作図事例を紹介します
- ここでは図面を外観し、全体の流れをスライドで説明します
- 詳細についてはあとの項目を参照してください
- 最初に図郭を作成します。
- あらかじめ縦断図用のデフォルトファイルを作成しておき、それを流用する場合が普通です
- 測量データをもとにテキストデータとして測点、距離、標高を記入します。
- テキストデータをもとに2D基準点を配置し、地形線を結線します。
- 平面図や横断図をもとにコントロールポイントを決めて計画河床高を決定します
- 計画河床勾配から各測点の計画河床高を計算します
- 計算した計画高を項目欄に記入してゆきます。
- 必要に応じてテキストの整列を行いますが、あらかじめ「00.00」の空データを
配置しておくと整列の手間が省けます。
- 最後に計画護岸を縦断図上にプロットして仕上がりです
図郭作成
- 縮尺は縦方向を主に1/100、横方向を用紙が収まる縮尺にしています
- レイヤ構成は図郭、地形線、計画線の順に分けています
データ記入
- 基準線は短い線分をまとめてグループ化します
- テキストは90°回転させたあとでも修正できます
- コピー&ペーストする前にP.0で縦方向のテキストを整列させておきます
- 各測点に複写・移動させる場合は距離の換算をします
地形線作図
- ファイルの原点はP.0のX座標が0です(X=0)
- 最初にP.0の基準標高に2D基準点をプロットし、それを基準標高分下に移動させた点が原点になります。
- 原点指示でその移動させた2D基準点を原点に指定します
河床計画
- 河川改修などの場合と違い、災害復旧工事では原形復旧が原則なので、
コントロールポイントとなる測点を決めて計画河床を推定しています
- 最近は護岸設計で流速等の検討が要求されるので、河床勾配も重要になりました
- 各測点の計画河床高は、河床勾配から計算で算出する場合と、
そのままCAD図面上で読みとる場合とがあります。
- 自分は計算で算出したものを図上で確認しています
計画図作図
- ここでは右岸左岸の護岸高を縦断図上に表示したので、
色分けをして区別する必要がありました
- 線の区別は煩雑なので、右岸用、左岸用と別々の縦断図でもよかったかとおもいます
- 延長方向の引き出し線は正確な寸法表示となりませんので、
データパレットで寸法値を表示しないに設定します