CALS

役所のCAD

↑ 運動場設計のプレゼンテーション説明図

↑色塗り横断図

(初心者用) まず初心者に使いやすいことです。今の役所の土木課はあまり図面を描かなくなっています。ドラフターも見かけなくなりました。土木行政のなかで製図業務はごく一部なので、たまに使っても使えるソフトでないと困ります。

(データ互換) つぎにデータ交換が容易でなければなりません。今後CALSにともない、測量〜設計〜施工〜管理と一度作成したCADデータを5年以上も使い回すことが要求されてきます。役所は発注者ですから、その都度その都度打ち出した図面に赤書きで指示すれば、それをコンサルなり施工管理なりがオペレータとしてCADデータを修正してくれるでしょう。しかし、最低打ち出し(印刷)ができなくては困ります。

同じCADソフトならデータの受け渡しも簡単です。また同じCADソフトでなくてもデータ交換が煩雑でなければなんとかデータの受け渡しが可能です。

( 企画書作成) 今後の課題としてプレゼンテーション機能があります。ここでのプレゼンテーションとは、主にポンチ絵のことです。当面プレゼンテーション機能は本省、本課向け資料作成に利用できますし、役所では実施図作成より需要があるようです。

今後情報公開が実施され始めるとプレゼンテーションが重要になってくるでしょう。

(発注図面) 以前は道路工事が終わると、変更図面の色塗り用に2、3日会議室にこもったものです。50枚のA1図面を6部、色鉛筆で色塗りするのにそれくらいかかりました。色も完了(クレー、または青)、施工(赤)、未施工(黄)などのように色分けします。暇なときには気楽な作業ですが、最近のように忙しくなると機械的な作業に時間を割り振る余裕が無くなってきました。

今ではときどきA3の縮小図面をカラーコピーしてごまかしたり、臨時職員に手伝ってもらったりしています。まえは引き出し数量も赤書きしていましたが、これも今はコピーの上を色塗りしています。どうしても時間がないときは(最近はいつもですが)、CADで着色した図面をカラープリンターで打ち出してカラーコピーして使っています。

線の表現力と同じく着色の場合もCADの打ち出しは平板すぎて色鉛筆の表現力には及びません。それでも時間的な余裕がないので使わざるを得ないのが現状です。

それにしても最近は情報公開とやらで日付管理が厳しくなりました。CADで図形に着色したものをA1カラーインクジェットプロッタで必要枚数分出力するというのがこれからの効率的な発注図面作成法になるのかもしれません。